A.「大丈夫ですよ」とお答えしています。
まず忌中(きちゅう)ですが、一般的には命日から四十九日法要を迎えるまでの49日間の期間を指すそうです。文字通り死を「忌む(いむ)」もの、けがれとしてとらえ、それが伝染しないように、お祝い事を避ける風習です。これは神道の考え方に由来するもので、本来仏教に関係するものではありません。ですので神社等にお参りする際は、神主さんにご相談いただければと思いますが、お寺はご自由にお参りいただいて結構です。
喪中(もちゅう)は、亡くなられた方の近親者が死を悼み、慎ましく過ごす期間だと言われます。よく「喪に服す」と言いますね。親しき方を喪(うしな)った哀しみから立ち直る期間とされます。亡くなられた方との親等で、その期間は決まるようで、長いものでは一年にも亘ります。こちらも仏教起源ではありませんし、浄土真宗においても特に決まりごとはありません。その時の心情にもよると思いますが、お祝い事をしてもいいですし、年賀状を出しても構わないと思います。
お寺としては忌中の期間も喪中の期間も制限事はありませんので、ご自由にお過ごしください。
仏教にとって「死」は遠ざけるものではなく、むしろ亡くなられた方のその姿を通して、仏さまの教えに触れ、自らを見つめなおす、大切な仏縁だと思います。忌中、喪中問わず、お参りいただければと思います。
ポイント
・忌中の期間も喪中の期間も、特に制限事はありません。
・仏教にとって「死」は遠ざけるものではなく、それを通して自らを見つめなおす仏縁だと思います。
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