第零話 「お寺ってなんだゾウ?(きくぞう君前日譚)」

きくひと君

ここが常髙寺か~。。。

( ゚Д゚)!!

聞く翁(きくおう)じいちゃん。お寺の本堂ってとっても広いんだね。畳もひんやりして気持ちいいゾウ!(ゴロゴロゴロゴロ~~~~(゚∀゚))

きくおう

聞く人(きくひと)や、はしゃぎ過ぎてケガせんようにのう(^_-)
そうじゃのう。わしらのお寺は浄土真宗といって、お聴聞(ちょうもん。仏さまの教えを聞くこと)が特に大切とされるところでのう。
本堂も内陣(ないじん。仏さまが飾られている空間であり僧侶がお勤めする場所)より、外陣(げじん。お参りした人が座る場所)が広く作られとるんじゃ。宗派の特色と言えるのう。

だからこんなに広いんだね。でも、畳か~。正座、苦手だゾウ。。。

安心せい。わしもひざを痛めて正座は出来んが、最近のお寺は椅子を用意しとるところも多い。
常髙寺も勿論あるぞい。

ふー、助かったゾウ。
でも、お聴聞か~。なんだか緊張するゾウ。。。

大丈夫じゃ。お坊さんによって個性もあるが、ご法話は和やかな雰囲気ですすむぞい。ここだけの話、居眠りする人も多いんじゃ( ̄▽ ̄)

それなら安心だゾウ!
お寺にお参りする人は、みんな仏さまのお話を聞きに来てるの???

そうじゃのう。もちろん、お聴聞は大切なことじゃ。
ただお寺を「ご先祖さまとのつながりが感じられる場所」や「自分を見つめなおす場所」と捉える人もおるじゃろうし、「色々な人との交流の場」と考える人もおるじゃろう。
単純に「落ち着くから」であったり、「雰囲気が好き」という理由でお参りする人もおるじゃろう。常髙寺は料理教室やヨガ教室で場所を貸したりもしとるしのう。

きっかけは何でもいいんじゃ。全ては仏さまの教えに繋がるご縁になる気がするんじゃよ。
そういった色んなご縁が重なる「皆の場所」が、お寺なんじゃ。だからみんなで守っていくんじゃぞい。

みんなの場所か。。。
いいね!!
ぼくも守る!!


数年後~


<祖父の部屋にて>
(ガラガラガラ)
おじいちゃんの部屋を片付けるのも、久しぶりだゾウ。
(ガサゴソ ガサゴソ)
おじいちゃん、、、おじいちゃんとの大切な場所であるお寺。守りたいけど、ボクに出来ることって何だろう。。。
(ガタガタ ガサゴソ ガサゴソ、、、、、、ガツン)
痛!?ん。。。なんだろう?取っ手?地下部屋??
(ガチャガチャガチャ、、、ギイ~)
・・・ん?なにかあるゾウ??

・・・・・・??
こ、これは!!??

ゾゾゾゾゾゾ(※ゴゴゴゴゴゴ)


~数日後~


おじいちゃん。
みんなのお寺はボクが守るゾウ。
おじいちゃんの遺してくれた、この「きくぞう君スーツ」と一緒に!

「きくぞう君スーツ」解説
きくひとの祖父「きくおう」が地下室に保管していた謎のスーツ。象を模したビジュアルで着用すると種々の能力が備わり、「聴聞力(ちょうもんりょく)」が激増するらしい。。。

変☆身☆

ゾォウ!!(※トォウ!!)

きくひと君
改め
きくぞう君

よし!まずはお聴聞(ちょうもん)だ。常髙寺の住職さんに話を聞きに行くゾウ。
確か最近代替わりしたらしいけど?

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<よければこちらも!補足コーナー>
 お寺は皆が参れる場所、繋がりを感じられる場所、ご法縁に出会える場所。本エピソードには、お寺はこうありたいなという願いを込めています。
 本コーナーは、普段中々お話しする機会の少ない仏教の基本思想を、出来るだけ誰にでも分かりやすくお伝えすることを目的としています。
 仏教のことを初めて聞く「きくぞう君」と共に、理解を深めていくという形で進みます。ささやかでも、お役立ていただければ嬉しいです。
※本コーナーには遊び心も少々入っています。ご容赦ください(__)